新潟日報に大町文庫に関する投稿をいただきました。ありがとうございました。

大町文庫

恩師の心伝わる私設文庫

恩師の心伝わる私設文庫? 村上市 長谷部俊一(48)地方公務員

昨年秋、職場の近くに私設「大町文庫」が創設されました。
そこには母校の村上高校で長く教鞭をとられたお二人(故人)の蔵書が収められているとのこと。
昼の休憩時間を利用してお那魔しました。
町屋造りの建物に入ると1階では英語の教師であった大嶋久夫先生の蔵書5千冊が、木製のらせん階段を上がった2階では日本史の教師であった八木三男先生の蔵書5千冊がそれぞれ迎えてくれました。
そのボリュームも驚きでしたが、ジャンルも歴史、政治、経済、教育、文学など多岐にわたっています。
このような並はずれた読書量で、教科書をなぞるのではなく、興味深い話を織り交ぜながら、 私たちに語りかけてくれたのだと初めて分かりました。
また、蔵書をひと固まりで残すことで、所有者の考え方や人となりが分かる意味のある文庫にしたい。
大町文庫の創設者でお二人の教え子でもある瀬賀弘行医師のそのような強い思いも感じました。
大町文庫には、訪れる人のその時々の心情に寄り添い、所有者に代わって何かを語ってくれる、そんな雰囲気があります。
わずかな時間でしたが、すばらしい先生方に授業をしていただいたことや尊敬できる先輩がいることを誇らしく感じながら午後からの仕事に向かいました。