いわふね新聞で「宝田座」村上公演が紹介されました。

「宝田座」村上公演800人を魅了

朗読劇では歌を交えながら自身の半生を回顧

本籍の地で壮絶引き揚げ朗読と名曲ミュージカルコンサート
「宝田座」 村上公演800人を魅了
宝田明

ミュージカルコンサートでは共演者とともに名曲を熱唱

俳優・宝田明さん(八二)の主宰する「宝田座」の村上公演が20日夜、村上市民ふれあいセンターで行われた。
宝田さんはミュージカル出身の共演者とともに自身の半生を振り返る朗読劇やミュージカルの名曲を歌うコンサートを披露。
市内外から詰め掛けた約800人を魅了した。
宝田さんは終戦後に満州から一家で本籍地の村上に引き揚げ、2年ほど生活。
東京、名古屋を経て千秋楽となった今回の村上公演は宝田さんの強い希望で実現した。
朗読劇では終戦から引き揚げ、俳優デビューまでのエピソードを当時の流行歌を交えて上演。
ソ連兵に撃たれ自宅で手術を強いられたことや満州で生き別れた兄と村上で更二したことなど、
壮絶な体験を熱を込めて語り 反戦を訴え、在住時に1度だけ参加したという村上大祭のお囃子も大工町の面々とともに披露した。
ミュージカルコンサートでは往年の名曲の数々を持ち前の美声で歌い上げ、喝采を浴びた。
フィナーレでは観客を壇上に招き入れ、ともに『青い山脈』を会場全体で熱唱した。
友人だちと連れ立って観覧した村上市学校町の吉川千里さん(七八)は
「涙あり、ワクワクありの素晴らしい体験で、元気をもらった。
私だけでなくお父さん(夫)も連れて来ればよかった」と感激した様子で語っていた。